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中学生でもわかる税金の話~配偶者控除と配偶者特別控除~

平成30年から配偶者控除と配偶者特別控除が改正されました。
パート勤めの主婦の方が意識する103万円の壁。それに加えてもうひとつ150万円という数字が…。
美男
こんにちは、田中先生。
今日は母から「新しくできた150万円の壁について聞いてきて。」って言われてます。よろしくお願いしま~す。
田中(税金)
美男くん、こんにちは(^^)
それはきっと配偶者控除と配偶者特別控除のことだね。
給与所得者、つまり美男くんのお父さんの所得も関係するんだけど、お父さんの所得は1,000万円より少ないかな?
美男
えっ…わかりませんけど…普通の中間管理職だから、1,000万円とか無いんじゃないかなぁ。
田中(税金)
美男君の中間管理職のイメージがわかるなぁ…。じゃあ、900万より上?下?
美男
えっ…だから知らないんだけど…(ピッピッ)。
ネットだと『年収500万円のサラリーマンが…』ってよく書いてあるし、ウチも500万円くらいじゃないですかぁ?
田中(税金)
あれっ、なんだかヤサグレてるね。期末テストのせいかな?
ところで年収と所得は違うから、前の投稿をよく読んで確認しようね!

『中学生でもわかる税金の話~収入と所得について~』

美男
はーい。
田中(税金)
じゃあ、給与所得者を夫、配偶者をパート勤めの妻として説明しようか。
美男
お願いしま~す。
夫の合計所得が900万円以下の場合:

(1)妻のパート年収が103万円以下:
—>配偶者控除38万円が適用

(2)妻のパート年収が103万円超~150万円以下:
—>配偶者特別控除38万円が適用

(3)妻のパート年収が150万円超~201万円以下
—>配偶者特別控除が適用(控除額は38万円から段々に減額)

夫の合計所得が900万円超~950万円以下の場合:

(1)妻のパート年収が103万円以下
—>配偶者控除26万円が適用

(2)妻のパート年収が103万円超~150万円以下
—>配偶者特別控除26万円が適用

(3)妻のパート年収が150万円超~201万円以下
—>配偶者特別控除が適用(控除額は26万円から段々に減額)

夫の合計所得が950万円超~1000万円以下の場合:

(1)妻のパート年収が103万円以下
—>配偶者控除13万円が適用

(2)妻のパート年収が103万円超~150万円以下
—>配偶者特別控除13万円が適用

(3)妻のパート年収が150万円超~201万円以下
—>配偶者特別控除が適用(控除額は13万円から段々に減額)

夫の合計所得が1,000万円超

—>配偶者控除・配偶者特別控除を受けることはできません。

美男
つまり150万円までは一定額の控除が受けられるけど、150万円を超えると控除額がどんどん減っていくってことですね。改正前はどうだったんですか?
田中(税金)
こんな感じだね。
夫の合計所得が1,000万円以下

(1)妻のパート年収が103万円以下
—>配偶者控除38万円が適用

(2)妻のパート年収が103万円超~141万円以下
—>配偶者特別控除が適用(控除額は38万円から段々に減額)

夫の合計所得が1,000万円超

(1)妻のパート年収が103万円以下
—>配偶者控除38万円が適用

(2)妻のパート年収が103万円超~
—>配偶者控除・配偶者特別控除を受けることはできません。

美男
あっ、ずいぶんシンプル。
田中(税金)
ざっくりの説明だから、細かい情報を知りたい場合は国税庁のページ等を参考にしてくださいね。
美男
了解で~す。じゃあ僕、お母さんにもっとパート増やしてもいいよって言おうかな。高校受験でお金もかかるし。
田中(税金)
優しいようで優しくない息子の言葉だね…。
今のは所得税の話だからね。パート収入が130万円(または106万円)を超えると自分で社会保険料を払うことになります。金額はこっちの方が全然大きいのでよーく考えてくださいね。
美男
わ~またヤヤコシイ言葉キタ。お母さんに伝えておきま~す!

参考:国税庁のページ(PDF)